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客が辞去のけはいを見せたら、「もう少し、ゆっくりなさっていってください」などど、一応引き止めるのが礼儀です。
しかし、客の予定なども考えて、無理な引き止めは感心しません。手みやげや来訪などの御礼を丁寧に述べてお見送りをします。
客のコートを着せかける時は、両手で肩のあたりの襟を持って、客の後に立ちます。そして右手から先に袖を通してもらいます。
和服のコートの場合は、右手でコートの右袖口を持ち、左手でコートの背の襟あたりを持ちます。そして、洋服のコートと同じように右手から先に袖を通してもらいます。
客が、主人よりも目下の場合には、掛け釘やハンガーからとって、渡すだけでもよく、着せてあげなくともかまいません。
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